2018年7月29日日曜日

【読んだ本】リスク・リテラシーが身につく統計的思考法

 リスク・リテラシーが身につく統計的思考法



この本で最初に出てくるのが、HIV検査のこと
もし、あなたがHIV検査を受けたとして陽性という結果が出たときに、
それが「本当に」陽性である確率はどれくらいでしょうか?

このような確率に関して、みんなわかっているのか?わかりやすく考えるには?
というのがこの本のテーマ。

確率のことはわかりにくいことが多いです。本に書いてある例ですが、

大腸がんの便潜血テストで、受診者ががんである確率は0.3%です。
受診者が大腸がんであれば、検査結果は50%の確率で陽性になります。
大腸がん出ない場合、それでも検査結果が陽性になる確率は3%です。
さて。ある受診者が検査結果、陽性となりました。
この場合、実際に大腸がんである確率はどれくらいでしょうか。

 24人の医者に聞いたところ、大部分の人が間違え、一番多い回答は50%だったそうです(しかも数値も1%〜90%までバラバラ)

でもこれを

1万人に30人が大腸がんにかかります。
この30人のうち、15人は便潜血テストで陽性になります。
大腸がんではない、9770人のうち300人は便潜血テストの結果が陽性になります。
さて。ある受診者が検査結果、陽性となりました。
この場合、実際に大腸がんである確率はどれくらいでしょうか。

同じことですが別の24人の医者に聞くと、 1〜10%というバラツキに収まり、多くの人が正解(か正解に近い値)を出せたそうです。
確率ではなく自然頻度で伝える、そうするとわかりやすくなりますねとおわかりいただけたと思います
(自然頻度なら、陽性とでた15人 + 300人のうち、本当の陽性は15人...なので4.8%)

全体的な感想としては
・ちゃんと理解してもらった上で、説明するのは想像以上に難しい(別の解釈をされているかも...)
・説明がちゃんとされない理由は教育上の問題以外のこともある(金銭的なこと、時間的なこと... etc)

まずは○%低下とか言われたときに、それはなんの数字に基づくものか?って考えることから始めます






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